修論スケジュール(さとう)

 こんにちは、さとうです。



先日、修士論文を提出してきました。

ギリギリまで粘り、なんとか完成させたものになります。

今回は、修士2年間のスケジュールと感想を書いていきたいと思います。



1.1年前期

修士での研究のテーマを決め、先行研究を読んだ時期でした。

研究テーマは、学部時代に気になった『金印勅書』と世襲にしようと思いました。


先行研究は、『金印勅書』と制定者のカール4世に関するものを読みました。

勅書やカール4世に関す研究の多くはドイツ語圏で盛んなため、ドイツ語のものを読みました。

ドイツ語による研究のため、1つ読むのに時間がかかり、あまり多くの研究を読むことが出来ませんでした。

反省としては、精読にこだわりすぎたことです。


僕が修士入学時期から、コロナの影響で遠隔授業が開始し始めました。

学部生のころは、学部の演習室によく行き、勉強したり、友達と話したり、

卒論の時期は、卒論、研究について相談していました。


しかし、同じゼミから進学した人がおらず、

更にコロナの影響で人とかかわることが減ったので、研究について相談する人がいなくなりました。

一人で勉強・研究するとすぐ煮詰まってしまったので、そういうことを相談できる人が身近にいるといいと思います。



2.1年後期

この時期から、先行研究を読むことに加え、史料『金印勅書』の読解と教員採用試験対策を始めました。

史料の読解は、研究のベースになるので、単語の訳し方1つ1つ気にしました。

史料を読むことで、それまで読んだ概説書以上のことが知ることが出来ました。

また、もっと史料があればいいと指導教員からアドバイスがあったので、史料探しも始めました。


教員採用試験については別で書いたので、今回は省略させていただきます。



3.2年前期

前年に読んだ先行研究をまとめ、本文「はじめに」を書き始めました。

まだ先行研究が不十分にも感じたので、ほかの先行研究にも目を通していきました。

ドイツ語があまり得意ではないので、時間がかかり、この先行研究を読むことはギリギリまで並行して続けました。


『金印勅書』の読解もこの時期まで続けました。

4月の段階で、教務に題目(仮)と要旨の提出がありました。

その時点では、勅書と世襲に関わることをしたいと思っていました。

しかしながら、実際に史料を読むと、自分が持っていた疑問を修士論文で論述できるかわからなくなりました。

題目は、世襲についてで提出しつつ、最終的に修論がどうなるのかを悩みました。


この時期には、図書館で文献をもっとないか探してました。

書庫に入ると自分が知らなかった文献があり、研究にも生かすことができたので、

ネット上でキーワードだけで探すのではなく、図書館に行き、目で探すのもいいと思いました。


教員採用試験があったので、2年前期はあまり集中して研究に取り組めませんでした。



4.2年後期

教員採用試験が終わったので、研究に集中しました。

修論提出が1月中旬だったので、目安として1か月1章ペースを目指しました。


いきなり本文1章分書いても、内容がぐちゃぐちゃになると思い、

レジュメ形式で書きたいことをまとめ、修論指導の時にそれを発表しました。


多少ペースはずれたものの、12月には「おわりに」まで内容としては書くことが出来ました。

12月後半から提出までは、

①内容の修正・補足

②『金印勅書』、その他史料をラテン語から読解

の2つのことに集中しました。


①について...

これ以上大きいく加筆して、内容にブレが生じるといけないと思い、

加筆は最小限にとどめ、修正・補足に重点を置きました。


②について...

勅書やほかの史料のラテン語原文から訳し、それらのラテン語を引用として本文に付け加えました。

そちらの方が、根拠の提示・説得性の強化につながると助言を受けたからです。


誤字脱字チェックは、指導教員や同じ人文の大学院生の1年生に協力していただき、行いました。

自分で書いた文章なので、誤字脱字などに気づけないものも多く、ほかの人に見てもらえてとても助かりました。

また、パソコンの画面上でチェックするのと、印刷して紙でチェックするのでも、印象(?)が異なり、

誤字脱字のチェックがはかどりました。



以上が提出までの大まかなスケジュールになります。


5.反省点

最後に反省点を書いて締めたいと思います。

①読書量の少なさ

 大学院1年生の時に、もっと本を読んでおけばよかったなというものです。

 自身の研究に直結するものしか読まなかったので、もっと広い目で他の歴史の研究や古典的研究、

 そういったものにも目を向け、読めばよかったと反省しています。


②先行研究の少なさ

 先行研究がドイツ語が多かったため、ひとつひとつに時間がかかりすぎ、けっかとして、

 全体の量が少なかったことです。

 ひとまず、全部を全部精読するのではなく、流し読みでメモしつつ、必要個所のみ精読に切り替えたのを

 もっと早く気づけたら...と反省しています。


③ラテン語に手を出したのが遅かったこと

 歴史研究のベースの史料原文がラテン語だったのにもかかわらず、ラテン語原文を読んだのが

 2年後期という遅い時期だったことが反省です。

 今回の研究で、最終的にラテン語原文の役目が大きかったので、早くから手を付けてればよかったです。


④提出直前の加筆

 内容の強化という意味で、加筆した部分がありました。

 しかし、あとから読み返すと、その部分のみが浮いて見えてしまい、失敗したと思いました。

 加筆する場所をもっと考えた上で書けばよかったです。


⑤見直しの甘さ

 提出後、口頭試問に向けて現在、見直し中です。

 誤字脱字チェック、参考文献・脚注のミス確認を提出前にしたのにも関わらず、

 いくつか発見してしまいました。

 最終確認は2回3回して、少し時間を置けばよかったとも思いました。


以上、反省も含めた修論についてでした。

提出直前はかなり焦ります。

「この文量でいいのか」「この表現でいいのか」「間違いはないか」など。

僕の反省⑤は、最後余裕を持っていれば問題ないと思うので、

気持ちに余裕をもって卒論・修論に取り組みましょう。