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今年もお世話になりました&学修相談スタッフ1月の対応スケジュール

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こんにちは!富山大学中央図書館です。2020年の学修相談スタッフの対応日は昨日(12/23)が最終日でした。相談に来られた方,また,ブログを読んでくださった方,ありがとうございました。2021年も引き続きよろしくお願いします。 1月の学修相談スタッフの対応スケジュールをお知らせします。 *1/27(水)16:00-17:30 の学修相談は、都合によりお休みします。 TABAさんは修士論文執筆のためしばらくお休みです。会える日を楽しみにしましょう。 *学修相談スタッフには,直接相談のほか, Moodle経由でも相談できます のでこちらもご利用ください。Moodle経由の相談はいつでも受付中ですが,スタッフの対応時間に返信しますのでお返事はしばらくお待ちください。

【 $\varepsilon$-$\delta$ 論法って何? #02 】~私の研究・興味のある分野について⑤ ~

こんにちは。数学専攻M1の松岡です。 ようやく先週から雪が積もり始めましたね。昨年,一昨年と富山では積雪が非常に少なく, 何となく雪は積もらないものだと錯覚していました。私の出身地は神戸で, 雪が積もらないどころか降ることさえ稀で初めて富山に来た年の冬はたいそう感動したのを覚えています。今年初めて富山に来る雪国出身以外の一年生にアドバイス…という訳ではないですが, 靴だけはきちんとした防水の物(または長靴)を買っておいたほうが良いかも知れません。 (融雪機の放水にも気を付けてください...。) では, 前回に引き続き「私の研究・興味のある分野について」ということで, $\varepsilon$-$\delta$ 論法についての続きを話していきたいと思います。 前回までの内容はこちらです ・$\varepsilon$-$\delta$論法って何 #01?~高校までの極限の定義との比較~ 実数列 $\{a_{n}\}_{n=1}^{\infty}$ が $\alpha \in \mathbb{R}$ に収束するとは, \begin{align*}\tag{$\ast$} {}^{\forall}\varepsilon>0, \ {}^{\exists}N_{\varepsilon}\in \mathbb{N} \quad {\rm s.t.} \quad {}^{\forall} n \in \mathbb{N}, \ n \geq N_{\varepsilon} \quad \Longrightarrow \quad |a_{n}-\alpha| < \varepsilon \end{align*} を満たすことでした。前回の内容を踏まえて, 高校までの極限の定義と比較してみましょう。高校までの極限の定義では,「 限りなく近づく 」という言葉を用いて定性的に極限を定義しているのに対し, この定義(*)ではそれを定量的に表現して定義しています。 この定義($\ast$)をきちんと見ていきましょう: ま

【自信なし!緊張する!それでも人前で話すには…】ゼミ発表と卒論発表について(学修相談スタッフに相談してみよう)

雪合戦がしたいです。月曜13:00-14:30担当のたばです。 今回は『学修相談スタッフに相談してみよう』に回答させていただきます。 投函してくださった方々、ありがとうございます! テーマはゼミ発表と卒論発表についてです。2名からのご相談に回答します。 もし感想や追加質問等あればまた投函してください!嬉しいです! 相談者 : こだ さん 相談内容: ゼミで発表するのがすごくすごく苦手です。 準備が不十分だから?人前でしゃべりなれていないから?と原因を分析して整理しようとして、余計に自信をなくすという悪循環です…。大学院生のイメージ=発表できる人なのですが、発表は得意ですか?もし院生になるまでに克服したとしたら、どうやってのりこえましたか?何かアドバイスがほしいです… 回答 : いやぁ…私も誰かに相談したい内容です…。ゼミや演習形式の授業で発表することに抵抗を感じるのは強く共感します!だって、他のゼミ生や受講者は私なんかよりも圧倒的な天才と秀才ばかりで、先生はもはや全知全能の神ですから!そんな人たちの前で話すと思うと、今でも自信なんて発表前には、木っ端微塵に吹き飛びますよ! どうやったら自信を持って人前で話すことができるのでしょう…。私の場合、「他人と比べることをやめる」という工夫をします。いまだにうまくはできていませんが。たとえば、ゼミ発表や卒論発表は、おそらく「自分の選んだ」テーマや題材等を取り扱うと思います。ということは、「その時、その場所で、そのテーマや題材に興味を持って、その文章を選んだ(もしくは書いた)のは私だけなのだ!」と、「私=唯一無二」という自信を持つしかないと思います。そこに準備もコンプレックスも関係ないですもの。だから、発表の準備や内容、話し方に関する自信を持つのも失うのも二の次です!自分自身、何をしたくてその場にいるのかに集中するしかないです!それでもダメなら「わー、みんな発表うまーい。私も発表するからえらーい。」と、木っ端微塵に吹き飛んだ自信の1粒を褒めるしかないです!潔くいきましょう! 私自身、今でも発表は下手です。「何を伝えたいのかわからない」「言ってることはわかるけど内容はわからない」なんて、どこへ行っても言われます。そうなるともう仕方ない。「失敗は経験」と捉えないと太刀打ちできません。私自信、回を重ねるごとに、どう発表するれば他の人に

【 $\varepsilon$-$\delta$ 論法って何? #01 】~私の研究・興味のある分野について④ ~

お久しぶりです。数学専攻M1の松岡です。図書館開館に伴い今週から学修相談も再開しました。私の相談時間が少し変更になり,今週から 月曜日 15:30-17:00 水曜日 16:00-17:30 になりました。大学院進学に関する進路相談や、数学に興味があって話してみたい方はぜひ気軽にお越しください! 今回は, 自己紹介の欄にも書いた, 私の研究・興味のある分野についての続きを話したいと思います。前回までは主に「病的函数」というものについての紹介をしました。 前回までの内容はこちらから見られます ・病的函数について① ~Weierstrassの函数~ ・病的函数について② ~Weierstrassの函数~ ・病的函数について③ ~高木函数~ 今回はからは, タイトルにも書いた「$\varepsilon$ - $\delta$ 論法」について簡単に説明していこうと思います。 $\varepsilon$-$\delta$ 論法とは, 極限の厳密な定義で用いられる方法です。「極限」は高校の数学Ⅱで初めて出てくる概念かと思います。数列・函数の極限を数学Ⅲでも学びます。簡単の為, 以下では数列の極限のみを考えることにします。 高校では, 数列の極限を次のように学びます: 数列の極限(高校ver.) 実数列 $\{a_{n}\}_{n=1}^{\infty}$ が $\alpha\in \mathbb{R}$ に対して, $\{a_n\}_{n=1}^{\infty}$ が $\alpha$ に収束するとは, $n$ が 限りなく 大きくなるとき, $a_{n}$ が 限りなく $\alpha$ に近づくことをいう。このとき \[ \lim_{n\to \infty}a_{n}=\alpha \] と書く。 $\alpha$ を $\{a_{n}\}_{n=1}^{\infty}$ の極限という. 実際に, 数列 $a_{n}=\frac{1}{n},\ n\in \mathbb{N}$ を例に考えてみましょう。$n=1,2,3,4,\cdots,k,\cdo

【進路相談】私が大学院に進んだ理由について

こんにちは。数学専攻M1の松岡です。皆さんは,自分の進路についての悩み事はありませんか? 前回投函されていた質問について,私なりの回答をしていきたいと思います。 前回,人間発達科学部のM2の方が回答してくれた内容は こちら です。 相談内容 大学院に進学された大きなきっかけや動機について聞きたいです。自分自身も、いずれ直面していく進路についての先輩からの励ましの声を聞けたら嬉しいです。 相談者 : 理学部2年 てらっちょ さん 回答 大学院に進学する学部卒で就職するかは大変悩む選択だと思います。私自身も,学部3年生の夏頃,この問題に直面しました。結果として大学院進学を選択したわけですが, 当時は非常に悩ましい選択であったと記憶しています。 では, 「大学院に進学した大きなきっかけや動機」について話したいと思います。 まず,大学院というものを意識し始めたのは,私は高校3年生の初めの頃です。その当時は,「大学に入ったら大学院まで進学してきちんと学問を修めよう」大雑把に考えていました。 (本当の所は,『理系学部は大学院まで行くもの!』という大きな偏見があったのかもしれないです...) この頃から大学院進学は考えていました。 学部に入学してからは, 1年生の前期に受けた解析学Ⅰという数学科の講義で, 以前も紹介した「 病的函数 」など自分が面白いと思える分野に出会い, 大学院へ進学しようと強く思い始めました。これが私の大きなきっかけであったと思います。それから数学科で様々な数学の講義を受けることで,より一層理解を深めたいという気持ちが強くなっていきました。 他方, 大学院(修士過程)に仮に進んだとして,上手くやっていけるだろうかなどの不安もありました。どんな分野であれ,専門的な内容を学んでいく上で基礎がしっかりしていないと先に進めません。 (私自身も4年生のゼミで基礎が出来ていないと指摘されました...今もそうかもしれないですが) このようなこともあり,進学を悩んでいた時期もありました。 相談者が理学部2年生ということで,もしかしたら私と類似したような悩みがこれから出てくるかも知れません。も

【ステレオタイプをブッ壊す】フィンランドの教育について少し紹介しますよー

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今回はフィンランドの景色と、フィンランドの学校について少しご紹介します。   タンペレのホテル最上階でビールを飲みながら見た夕焼けです!   照明が映り込んでいますが、今でも鮮明に思い出せるほど美しかったです!   これは飛び込んだ湖です!(昔、イッテQでも取り上げられていたらしいです…)  立て札の右側にはサウナから出てきた人々が水着を着て入水しています。   入る水は、見ての通りかつ想像通り、超絶冷たい水です。  さて、ここからは、フィンランドの学校について少しお話しします!  私は2017年の3月と9月にフィンランドのタンペレへ行きました。  そこでは主に2校で学校の構造や授業を見させてもらいました。   驚いたことや興味深いと思ったことを少しだけご紹介します。   まず、ここ、どこだと思います?  校長室ですよ! (記憶が正しければ) スタイリッシュですよねー  この学校の校長先生は、なんと先生たちのために、休み時間にスーパーへ行って、 コーヒーとそのお供を買い足してくれる素敵な方でした!   職員室はカフェのような雰囲気。 堅苦しい机も堅苦しい会話もなし。残業もなし。(平均して8時出勤15時退勤みたいでした!)  建設的な授業の話や、私に対して日本の教育について質問してくる等、 まさに学び手の手本のような方々ばかりでした!  「校長はエライ人」「仕事中は仕事以外をしてはいけない」「仕事場は仕事場らしくキッチリしていなければならない」   案外とそんなことはどうでもいいのかもしれませんね! 結局は 働き手のウェルビーイング が大切なのでしょう!   次に、ここはどこでしょう?  学校に入ってすぐ横にある 講堂+学習スペース+食堂 です!  奥に見えるのは学習中の子どもたちと助言している先生です。   広いスペースで自由に学習 できるのって魅力的ですよね!     最後に、ここは 教室とその横にある学習スペース です!   教室に黒板はなく、白板とスクリーンで書いたり映したりして授業は進められていました。  教室の机や椅子は日本でイメージされる伝統的なソレとは異なります。 特に椅子が面白かったです。 ローラーがついていたり、 落ち着きのない子のためにバランスボール 等が活用されています!   教室移動は小学校の段階から多

【回答者求む!】学修相談スタッフに相談してみよう ~数学の質問~

「学修相談スタッフに相談してみよう」 本日, 新たに一通の質問が投函されていました。それがこちらです: 相談内容 以下, $\mathbb{P}$ を素数全体の集合, $\mathbb{Z}_{\geq 0}$ を非負整数全体の集合とします. \[ p\in\mathbb{P},\; n \in \mathbb{Z}_{\geq 0} に対して, \ p+2^{n}\ が平方数となるような\ n\ が存在しない 素数\ p \ は無数に存在しますか? \] 更に, ・ 無数に存在するならば, その無限列に "良い性質" はありますか? ・ 有限個に限るならば, その $p\in \mathbb{P}$ の最大と最小を教えて下さい. ・ その様な $p\in \mathbb{P}$ がそもそも存在しないなら, その証明を教えて下さい. を教えて下さい. 相談者 : 理学部4年 しがない数学徒 さん ...という数論に関する数学の問題が届きました。 私は今のところ解けそうにないです...。 数論に詳しい学内の皆さん, 是非教えてください。 私は水曜日(16:00-17:30),金曜日(13:00-14:30)の時間帯にいるので,この問題に関して興味のある方,「解けたぞ!」という方,この質問に関わらず,直接相談したいことがある方,是非相談ブースにお越し下さい! もしこの問題が解けたら今後の活動記録に書きたいと考えています。

【なぜ進学したの?】誰もが直面する進路の話

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 本日より『学修相談スタッフに相談してみよう』という用紙が図書館に入ってすぐ左のところに設置されました!図書館に来られた際は、どうぞお気軽にご記入の上、ご投函ください!匿名での相談も可能です! さて、本日、早速1通の相談をいただきました。ありがとうございます。 相談者: てらっちょ さん 相談内容: 「大学院に進学された大きなきっかけや動機について聞きたいです。自分自身も、いずれ直面していく進路についての先輩からの励ましの声を聞けたら嬉しいです。」 回答: ご相談ありがとうございます。おっしゃる通り、いずれ直面する問題ですよね。また、考えれば考えるほど沼にはまっていく、難しい内容ですよね。私個人の経験と考えではありますが、回答させていただきます。 私は人間発達科学部発達教育学科学校教育コースからストレートで、人間発達科学研究科発達教育専攻へ進学しました(名前が長くて、手書きだと大変です)。進学した大きなきっかけは、2点あります。1点目は、正直なところ、自分の不勉強さもあり、学部を卒業してすぐに教師になる自信がなかったからです。かっこつけるなら、「教育」の本質を探究し、研究したいとも思っていたからです。2点目は、正直なところ、もっといろんなことを学んで、考えて、身につけたかったからです。かっこつけるなら、学術的研究のできる教師もしくは学校現場での実践経験豊富な研究者になりたいと思っていたからです。 私自身、大した人生経験はないので、出過ぎたことは言えませんが…。進路選択の場面で、真っ先に考えるのは「自分は何をしたいか」「自分の好きなことは何か」「誰かのためになるか」「社会貢献はできるか」といったことかと思います。しかし、ありきたりで面白くないと私は思います。そこで、人生の選択の場面で、「自分の幸せは何か」「理想の自分はどんな人か」「どんな人生を歩んで最期の瞬間を迎えたいか」といった軸に寄り添って考えてはいかがでしょうかと思うのです。そうすると、まずは人生は意外にもポジティブで楽しいことに満たされていることに気づき、自分が幸せになります。そんなハッピーな自分は、気づけば自分の好きなことをしていて、他者にも優しく、社会貢献している素敵な人間になれているかも、と思います…。現時点では自分の心と体は切り離せないみたいなので一生一緒というわけで、そんな自分を大切にした選択をした

「フィンランド」という国について、何を思い浮かべますか?

「フィンランド」という国について、何を思い浮かべますか?  「幸福度世界一」 「国民1人あたりのメタルバンド数世界一」  「エアギター選手権」  「奥様運び世界選手権」  「サウナ発祥の地」 「ムーミン」 「サンタクロースのいるところ」  「映画で…」  等々 様々な事柄を連想されるでしょう。素敵な国ですよね!  (知らないものがあれば調べてみてください!また、面白いものを知っていたら教えてください!)  確かに私自身、以前、春先と秋にフィンランドへ行ったところ、学校では元気に明るく過ごす子どもたちの姿が見られました。 休み時間は全校児童が外で遊んでいて、楽しそうだなぁと思いながら見ていました!  街中には、ミュージカルや劇のポスターが数多く貼られていました。 街角のCDショップでは、NightwishやOpeth、In Flamesのポスターを見かけ、大変興奮しました。  市立図書館には本の貸し出しや多種多様なイベントの催しだけでなく、バンド練習のできるスタジオや無料貸し出しのCDやDVDなど、音楽も楽しめる空間となっていました。  ちなみに、GACKTのCDが置いてあり、興奮しました。 サウナは(後から調べて知ったのですが)イッテQで放送されていたところへ行ってきました。 そこでは、老若男女問わず100℃前後のサウナに数十分入り、外へ出て氷の張った湖へザブーンとしていました。命の危険を感じました。  私はサウナから湖を何往復もしました。最初は足首まで入って、震えてサウナへ駆け込みました。  2回目は膝下まで入り、冷たすぎてサウナへ戻り。その次は股下まで入って…さらにその次はヘソまで入って…。湖に入るたび、「ヒーヒー」以外の声が出ませんでした。 それから、気づけば何度もサウナへ逃げ込んだ結果か、サウナ内の暑さはすっかり忘れていました…。 そして、ついに、5往復目くらいで、見渡す限り一面の氷の湖へ飛び込みました。呼吸ができず、私は「フヘフヘ」と音を発しながら、陸へ戻り、サウナへ帰りました…。  サウナで「ととのう」のは大変険しい道のりを歩むことになるのですね!  ちなみに、私が湖に足首を入れてから飛び込むまでの数往復の間、年配の男性(80代前後)はずっと湖の中に浸かっていました。熟練の成す技でしょうか? 彼のように「ととのって」みたいものです。  さて、少し話は変わ

私の研究・興味のある分野について③ ~高木函数~(数学専攻M1)

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こんにちは。数学専攻M1の松岡です。 「私の研究・興味のある分野」について引き続き紹介します。前回までは「病的函数」の1つの例であるWeierstrass函数についてお話ししました。前回までの内容はこちらです: ・前々回の記録(病的函数って何?① ~Weierstrassの函数について~ ) ・前回の記録(病的函数って何?② ~[続] Weierstrassの函数について~ ) 今回は,病的函数のもう1つの有名な例である「高木函数」といわれるものを紹介しましょう。 まず,函数の名前に「高木」という日本人の苗字が付いているのが気になりますよね? この「高木」は日本人の数学者である高木貞治(1875-1960)のことです。私自身,代数学の分野について詳しく無いので詳細は知らないのですが,高木貞治は代数的整数論に於いて多くの功績を残している人物と聞きます。また,高木貞治は多くの日本語の数学教科書を著しています。特に「解析概論」という名前の教科書はとても有名です。 (中央図書館の1階にも置いてあります。)   では,その高木函数といわれるものを定義していきましょう。 以下, $\mathbb{Z}$ を整数全体の集合とします。 函数 $d : \mathbb{R} \to \mathbb{R}$ を, \[ d(x) = \inf \bigl\{ |x-z| \mid z \in \mathbb{Z} \bigr\} , \quad x \in \mathbb{R} \] で定義します。 この $d$ という函数は,実数直線上の点 $x$ に対して,それと一番近い整数の点との距離を表すものです。勿論, $x$ が整数のときは,その点自身が整数なので自分自身との距離は $0$ となり, $d(x)=0$ がいえます。 一目で分かるようにグラフを描いてみましょう。 (正の部分のみ描いていますが負の部分でも同じ形をしています) これが整数との距離函数 $d$ のグラフです。ノコギリの歯のような形が実数直線状に延びている形になります。 この $d$ を用いて, 高木函数 $T$ を定義します。

まさかの偶然!!!(学修相談10/26)

本日は、人間発達科学部環境システム学科3年生の方が学修相談に来られました。 相談内容は「英語学習(英会話)」についてでした。  ネイティブ話者と卒なくコミュニケーションをとるにはどうすれば良いか…  私自身も十分にできるわけではないので、お互いにどうすれば目標に到達できるか考えながらお話ししました。  案としては、オンライン英会話の活用、学内にいる英語系授業担当の教員の協力を得て英会話練習、 YouTube等の動画を活用する(たとえば、IELTSのSpeakingの動画)、発音記号の発音を学べるアプリの活用等々が挙がりました。  これを読んでいらっしゃる方で、他に良い手段を知っている、実践済の方は教えてください!大変勉強になります!  さて、タイトルの通り「まさかの偶然」ということについてですが… 相談者の方は、図書館内の掲示を「偶然」見かけて、「英語!?お?!きいてみよう!」と思ってきてくださったそうです。  いいですね〜。大変ありがたいです!!!  さらに、あろうことか軽音系サークルの方でした。共通項が見つかり、話が弾みました! 何を隠そう私も現在軽音系サークルに所属しているので、仲間の話でも盛り上がりました!「偶然」ですね!  とはいえ、意外にも当人と私はこれまで面識がなかったのです…! たしかに、軽音系サークル(部活)は3種類あり、どれも所属者の多い団体ですから…  これからまた、どんな方が来てくださるか、一層楽しみになりました!  以上、月曜日13:00-14:30担当のたばでした!

大学での学修・進路に関して悩み事はありませんか? (10/23 学修相談)

こんにちは。数学専攻M1の松岡です。 前回と前々回の記事で,私の研究・興味のある分野の一部について少し紹介させていただきました。 前々回の記録(病的函数って何?①) 前回の記録(病的函数って何?②) 次回以降も私の興味のある数学の分野のお話や,なぜ私が数学(特に解析学)をより深く勉強したいと思ったかについて引き続き紹介していきたいと考えています。 ところで, 皆さんは自分がやってみたいと考えている研究・興味のある分野はありますか? 多くの学部学科では2年生の後期から今までに増してより専門的な講義が始まっていると思います。そこで様々な専門分野に触れ,それらの基礎を学ぶと思うのですが,自分が何に興味があって大まかにどのような勉強・研究を進めていきたいかについて, 少し先を見据えておくことは重要です。 皆さんの大学に於ける学修について,不安や悩み事・誰かに話してみたい事があれば気軽にどうぞ!数学の話や趣味,アルバイトの話題,雑談等何でも構いません。少しでも力になれればと思います。ぜひ学修相談ブースにお越しください! 次回私は10/28(水)16:00-17:30でブースに居ます。

私の研究・興味のある分野について②(数学専攻M1)

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今週から, 水曜日 16:00-17:30 金曜日 13:00-14:30 の時間の学修相談を担当している松岡です。 今回は,10/14(水)の活動記録で書いた「私の研究・興味のある分野」についての紹介の続きを書いていきたいと思います。今後ネタ切れが起きない限り続けていく予定です。(笑) 前回は「病的函数」というものを紹介しました。引き続き「病的函数」について紹介していきます。今回は,前回の内容でも述べたWeierstrassの病的函数というものがどんな形(グラフ)をしているかについて視覚的に紹介していきたいです。 函数 $f:\mathbb{R} \to \mathbb{R}$ を, \[ f(x)= \sum_{j=0}^{\infty}b^{j}\cos(a^{j}\pi x), \quad x \in \mathbb{R} \] で定義します。但し, $a$ を3以上の奇数, $b \in (0,1)$ を $ab>1+3\pi/2$ を満たすものとします。 この $f$ をWeierstrassの病的函数と呼び, 「$\mathbb{R}$ の全ての点で連続だが, 全ての点で微分不可能」という直感的には想像もできない病的な性質を持っています。 では, 実際にこの函数のグラフを見てみましょう. $a=13 \ , b=1/2$ とします. 右辺が級数で定義されているので,グラフを描く上で有限和で止めるために \[ f_{n}(x)= \sum_{j=0}^{n}\frac{1}{2^{j}}\cos(13^{j}\pi x), \quad x \in \mathbb{R} \] とおきます。 この $f_{n}$ を, $n=1,\cdots 9$ まで変化させ,その様子をgifで表してみましょう : こんな形になります。実際は右辺は無限和なので, これよりも更にギザギザした形になっていきます。上の画像だと $n=4$ ぐらいから線がつぶれて見えなってしまうので, 更に拡大して観察してみましょう: (プログラムの都合上 $n=8$ で止めています) 前回述べた通り, 直感的に言うと尖っている点では微分不可能になります。上のgifを観察すれば分かるように, 無限和で定義さ

10/19学修相談

本学内に富山県小学校教員志望で科目履修や教員採用試験に不安や困りのある方はいらっしゃいますか?普段の生活や学修の中のボンヤリした悩みをお持ちの方もいらっしゃいますか?  私、少しだけお力になれるかもしれません! たとえば、私は昨年、(留学のため1年休学したので)1回目の大学院2年生の時に富山県教員採用試験を初めて受けました。随分前から準備をしている方や、グループを作って試験対策を行っている方ばかりが目に入り、準備の準備すらできていない自分は劣等感を感じ、焦りと不安でいっぱいでした。そもそも、何を準備したらいいのか、筆記試験ではどのくらいの正答率が必要か(満点を取ってしまえばよいのですが)、小論文や面接、実技、模擬授業等はどう対策したらいいのか…。わからないことだらけでした。さらに、2年前には同級生が試験を受け、既に教員として働いている人ばかりがいると思うと、何故だかもっとネガティブな感情が溜まってしまいました。  ちなみに、私の場合、実際どうなったかというと、客員教授の先生にご相談させていただいことをキッカケに、優しい当時の4年生と大学院2年生、採用試験経験者、周りの友人や仲間の協力を得ることができ、無事に合格しました。協力してくださった方々におかれましては、心から感謝しております。あと、うまくできた自分の運と実力に拍手です。 といった経験があります。  これを読んでいるあなたはいかがでしょう? 上に書いたように、教員採用試験に関する悩みがあって、周りの人に聞きにくいことや個人で困難を抱えている方は、どうぞ、相談にいらしてください。 また、なにか目の前の目標や課題に対して、他人と比べて劣等感を抱いていたり、思うように踏み出せなかったりといった不安や焦りがある方、ぼんやりした悩みをお持ちの方や、ざっくりと困っている方も、赤の他人にぶちまけてストレス発散をしましょう。ということで、話をしに来てください! 以上、月曜日13:00-14:30担当のたばでした!

私の研究・興味のある分野について①(数学専攻M1)

  こんにちは。月&水曜日の学修相談を担当している松岡です。 今回は,自己紹介ページでも書いた,「病的函数」といわれる数学のある分野についての簡単な紹介をしたいと思います。 ここで紹介する「病的函数」とは, $\mathbb{R}$ 上で定義される実数値函数で,「 $\mathbb{R}$ の全ての点で連続であるが全ての点で微分不可能である函数」のことを言います。直感的に言うと,全ての点でグラフは繋がっているのにも関わらず,全ての点でトゲトゲしているようなグラフです。 私は高校二年生の時の数学の授業で,「ある点で微分可能ならばその点で連続である」というものを習いましたが,その逆は一般には成り立たない(例えば, $f(x) = |x|$ は $x=0$ で連続だが微分不可能)ということも併せて教えてもらいました。しかし,大学入学後すぐに現在私のゼミの先生に,上で述べた極端な反例である病的函数という存在を教えてもらいました。最初は直感的にその形(グラフ)を想像することも困難で,「本当にそんなものがあるのか」という困惑に近いものを感じました。それと同時に,数学の世界では私たちの直感に反する様々な事が起こり得るということに面白さを感じ,大きな興味を抱きました。 そこで1つ,ある病的函数の具体例を挙げておきたいと思います。 $a$ を3以上の奇数, $b\in (0,1)$ を $ab > 1+ 3\pi/2$ を満たすものとして, 函数 $f:\mathbb{R} \to \mathbb{R}$ を次のように定義します: \[ f(x) = \sum_{j=0}^{\infty}b^{j}\cos(a^{j}\pi x), \quad x \in \mathbb{R}. \] これは1875年にK.Weierstrassという人物により発表されました。この函数は先ほど述べた,「 $\mathbb{R}$ の全ての点で連続であるが全ての点で微分不可能である」という性質を持っています。より詳しく知りたい方は,「ワイエルシュトラス函数」と調べてもらえれば良いと思います。 次回以降も余裕があれば,私の興味のある分野・なぜ数学を学びたいかと思ったかについての諸々を書いていきたいと思います。次回は10/21(水)16:00-17:30でブー

10/12(月)学修相談その2

  改めまして,月曜日15:30-17:00&水曜日16:00-17:30の学修相談を担当している松岡です。 本日は人間発達科学部の方が来られました。主な相談内容は卒論のためのゼミで行き詰っている問題の解決です。 ゼミで扱っている主な内容は偏微分方程式に関するもので,今回彼が持ってきた物は,ある型の偏微分方程式を,変数変換などを施して解の表示を導出するというものでした。その中で,今回の相談でメインの問題になったのはある常微分方程式を解く上での固有値の計算です。 dx(t)/dt= Ax(t) という型の常微分方程式を考えていく過程で行列A(今回は3×3の実行列でtに依存しないもの)の固有値を求めなければいけないのですが,係数が煩雑で先に進めない状態でした。他にもそれらに関するいくつかの質問を受けました。私自身も学部の微分方程式の授業で学んだことなのですが,まだまだ理解できていないところもあり,今回はアイデアを出すのみで詳しい証明までには至りませんでした。後日の課題にしたいと考えています。 次回は10/14(水)16:00-17:30でやっています。興味のある方はぜひお越しください!

10/12(月)学修相談

皆様の中で、海外留学について興味のある方や素敵な留学を経験された方はいらっしゃいますか? 国内留学やオンラインでの外国語学習や異文化体験に詳しい方や経験済みの方もいらっしゃいますか? もしよろしければ、お話聴かせてください! 私の場合は、私費で語学留学を経験しました。留学の間は語学の学習や体験活動への参加はもちろん、あえて英語で書かれたものに絞って本を買って読んだり、修論の先行研究を読んだりしました。大変有意義かつ楽しい経験となりました。 ところで、費用のことと手配の過程で留学前に困ったことがありました。語学留学となると、交換留学や大学留学のように、様々な目的や活動等を加えなければ、給付型や貸与型の奨学金等は利用できないようでした。そのため、主に在学期間に借りることのできる奨学金を増額して貯めて、語学学校の入学金や授業料、航空券、生活費を賄いました。こんな力技で解決はしてしまったので、返還することを考えると気が重くなります…また、主に個人で手配するということで、パンフレットやインターネットで留学先を決め、エージェントに直接連絡をとって契約をして語学留学をしました。ここでも、何もわからず始めてしまったので、正直どうすればいいのかと困りました…今更ですが、何か他に良い案があれば教えてください… ちなみに、交換留学や大学留学、トビタテ、海外留学奨学金等に関するお話は、大学では各所で相談に乗っていただけたり、支援していただけます。 私費で語学留学となると、私のように相談する相手がおらず、困ることの多いからもいらっしゃると思います。少しだけでもお力を貸せるかもしれませんので、よければお声がけください。不安の解消程度に… 以上、毎週月曜13:00-14:30を担当しております、たばでした。

10/5(月)学修相談開始(その2)

 月曜日15:30-17:00&水曜日16:00-17:30を担当している松岡です。 今回は理学部物理学科の方が来られました。主な相談内容は物理学と数学の分野を結ぶ学際的な分野の事情についてです。 物理のある分野をより詳しく厳密に学ぶために必要な数学の諸分野(代数,位相空間論,函数解析学など)を熱心に勉強されている様子でした。 数学・物理学に限らず,それらの種々の分野の土台となる部分をきちんと勉強し,将来の自分の専攻や自分が真に面白い・興味深いと感じるものについて研究が出来るように視野を広げておくことは非常に重要なことです。様々な分野のアイデアに触れ,それらを積極的に取り入れるということを心の片隅に置いておけば良いのではないか,と強く実感しました。 今回の学習相談を通して,逆に私自身も多くの学びを得た非常に良い機会であったと感じます。 来週も同時刻にブースに居ます。興味のある方はぜひお越しください!

10/5(月)学修相談開始

月曜日13:00-14:30を担当しています、たばです。 今日は、人発の院生の方が来られました。テーマは、進路と研究、趣味についてでした。 進路と研究の話では、言語学に特に詳しい相談者の持つ知識と情報は、私にとって学びの多いものでした。相談というより話し合いのような感じでした。「当たり前のことをわざわざ改めて堂々と述べる意味」とは一体どういったものなのでしょうね? 趣味の話では、相談者はギターでNirvana「Smells Like Teen Spirit」を弾くことができ、目標はMetallica「Master of Puppets」を弾くことだ、というものでした。話し合いの結果、スモールステップでいこうということで、Sum 41「Still Waiting」を弾いてみることになりました。 来週も同時刻でブースにおります。お時間のある方やお暇な方、是非お越しください。

10月から 大学院生に相談できるブースを開設します

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中央図書館では、学部学生の皆さんが大学院生の学修 相談 スタッフ 2 名に勉強 や進学のことを相談できるブースを10月から開設します。 中央図書館入口の学修相談デスクで相談できますので、 お気軽にご利用ください。 大学院生スタッフの自己紹介はポスターをご覧ください。 担当曜日と時間は後程公開します!